2024年7月、米沢穂信の小市民シリーズがアニメ化しましたね。
そんな中「小市民シリーズの小説を読んでみたいけど、何から読めばいいの?」という人もいるのではないでしょうか?
小市民シリーズは面白い作品なので、ぜひいろんな人に読んでもらいたいです。
そこで、この記事では小市民シリーズの読む順番を解説します。
それだけでなく、小市民シリーズについてや各巻のあらすじも簡単に紹介します。
小市民シリーズを読んでみたいと思っている人は、この記事を参考にしてみてくださいね。
米沢穂信の小市民シリーズとは?
小市民シリーズとは、米沢穂信の推理小説シリーズです。
タイトルが「(季節)期限定(スイーツ名)事件」で統一されているのが特徴(ただし番外編の「巴里マカロンの謎」は除く)。
余談ですがスイーツ好きの私は、スイーツ名+事件のタイトルのインパクトに惹かれて、このシリーズを読み始めました。
いちごタルト事件って何?
ストーリーは中学時代の苦い経験から互恵関係を結んだ小鳩くん(小鳩常悟朗)と小佐内さん(小佐内ゆき)が、高校生活では目立たず、穏やかに過ごせるように2人で「小市民」を目指すお話です。
しかし小市民を目指す2人の日常には、なぜか様々な謎がやってきます。
小鳩くんと小佐内さんは平和な高校生活を求めながらも日常の中で発生した事件の謎に挑みます。
2人は憧れの小市民になれるのでしょうか?
作品の特徴としては、基本的に主人公の小鳩くんの一人称で進行します。
小鳩くんの語り口が面白く、コミカルな探偵物語になっています。
現在シリーズは全部で6巻発売され、完結済みです。
小市民シリーズの読む順番
小市民シリーズは、発売日順に読むのがオススメです。
発売日順だと、次の通りに読めばOKです!
あとは、時系列順で読むパターンもあります。
時系列順で読みたい人は、以下の順番で読めば大丈夫です。
発売日順と時系列順で読むときの違いは、「巴里マカロンの謎」をどのタイミングで読むかです。
「巴里マカロンの謎」は番外編なので、どのタイミングで読んでも問題ありません。
ぶっちゃけ、「春期限定いちごタルト事件」から「冬季限定ボンボンショコラ事件」まで全部読んで、最後に読んでも大丈夫なくらいです。
発売日順と時系列順かは、お好きな順番で読んでください。
お好みでどうぞと言われても困ると思うので、ここでは発売日順で読むことをオススメしておきます。
小市民シリーズ各巻のあらすじ
小市民シリーズは全部で次の6作が発売されています。
シリーズは完結済みです。
ここでは各巻のあらすじを簡単に紹介していきます。
春期限定いちごタルト事件
小鳩君と小佐内さんは、恋愛関係にも依存関係にもないが互恵関係にある高校1年生。
引用:春期限定いちごタルト事件 – 米澤穂信|東京創元社
きょうも2人は手に手を取って清く慎ましい小市民を目指す。
それなのに、2人の前には頻繁に謎が現れる。名探偵面などして目立ちたくないのに、なぜか謎を解く必要に駆られてしまう小鳩君は、果たしてあの小市民の星をつかみとることができるのか?
記念すべき小市民シリーズの第1作目。
作中の時系列は高校1年生の春です。
高校に入学した小鳩くんと小佐内さんは、清く慎ましい小市民を目指しています。
しかし謎を解かないと決めた2人の前には、なぜか謎がが現れます。
数々の日常の謎に挑みつつも、2人は小市民になれるのでしょうか?
夏季限定トロピカルパフェ事件
小市民たるもの、日々を平穏に過ごす生活態度を獲得せんと希求し、それを妨げる事々に対しては断固として回避の立場を取るべし。
引用:夏期限定トロピカルパフェ事件 – 米澤穂信|東京創元社
賢しらに名探偵を気取るなどもってのほか。諦念と儀礼的無関心を心の中で育んで、そしていつか掴むんだ、あの小市民の星を!
そんな高校2年生・小鳩君の、この夏の運命を左右するのは〈小佐内スイーツセレクション・夏〉!?
小市民シリーズの2作目。
作中の時系列は高校2年生の夏です。
夏休み、小鳩くんは小佐内さんと〈小佐内スイーツセレクション・夏〉のスイーツ店を回ることになります。
どうやら〈小佐内スイーツセレクション・夏〉はこの夏の小佐内さんの運命を左右するらしいです。
運命を左右するとはどういうことなのか?
2人の夏休みはどんな結末を迎えるのでしょうか?
秋季限定栗きんとん事件 上
あの日の放課後、手紙で呼び出されて以降、ぼくの幸せな高校生活は始まった。
引用:秋期限定栗きんとん事件〈上〉 – 米澤穂信|東京創元社
学校中を二人で巡った文化祭。夜風がちょっと寒かったクリスマス。お正月には揃って初詣。
ぼくに「小さな誤解でやきもち焼いて口げんか」みたいな日が来るとは、実際、まるで思っていなかったのだ。
――それなのに、小鳩君は機会があれば彼女そっちのけで謎解きを繰り広げてしまい……。
小市民シリーズの3作目。
秋季限定栗きんとん事件は上巻と下巻に分かれていて、こちらは上巻です。
作中の時間は、高校生活2年生の秋から高校3年生の春にかけてです。
今作では、小鳩くんと小佐内さんそれぞれに恋人ができます。
それぞれが恋人と違う時間を過ごす中、木良市では小規模な放火事件が頻発します。
秋季限定栗きんとん事件 下
ぼくは思わず苦笑する。
引用:秋期限定栗きんとん事件〈下〉 – 米澤穂信|東京創元社
去年の夏休みに別れたというのに、何だかまた、小佐内さんと向き合っているような気がする。
ぼくと小佐内さんの間にあるのが、極上の甘いものをのせた皿か、連続放火事件かという違いはあるけれど……ほんの少しずつ、しかし確実にエスカレートしてゆく連続放火事件に対し、ついに小鳩君は本格的に推理を巡らし始める。
小鳩君と小佐内さんの再会はいつ?
小市民シリーズの4作目。
秋季限定栗きんとん事件の下巻です。
作中の時間は、高校3年生の春から高校3年生の秋まです。
1年に渡る放火事件もついに完結。
連続放火事件の真実とは?
そして小鳩くんと小佐内さんは再会できるのでしょうか?
巴里マカロンの謎
「わたしたちはこれから、新しくオープンしたお店に行ってマカロンを食べます」
引用:巴里マカロンの謎 – 米澤穂信|東京創元社
その店のティー&マカロンセットで注文できるマカロンは三種類。
しかし小佐内さんの皿には、あるはずのない四つめのマカロンが乗っていた。
誰がなぜ四つめのマカロンを置いたのか?
小鳩君は早速思考を巡らし始める……。
小市民シリーズの5作目。
この作品は番外編で、全部で4編の短編が収録されています。
時系列的には、高校1年生の秋から高校1年生の冬に起こった出来事です。
冬季限定ボンボンショコラ事件
小市民を志す小鳩君はある日轢き逃げに遭い、病院に搬送された。
引用:冬期限定ボンボンショコラ事件 – 米澤穂信|東京創元社
目を覚ました彼は、朦朧としながら自分が右足の骨を折っていることを聞かされる。
翌日、手術後に警察の聴取を受け、昏々と眠る小鳩君の枕元には、同じく小市民を志す小佐内さんからの「犯人をゆるさない」というメッセージが残されていた。
小佐内さんは、どうやら犯人捜しをしているらしい……。
小市民シリーズの6作目にして、完結作。
時系列は高校3年生の冬です。
高校3年生の冬、小鳩くんは轢き逃げに遭います。
「犯人をゆるさない」というメッセージを残し、小佐内さんは犯人を捜し始めます。
そんな中小鳩くんは、小佐内さんと出会い、互恵関係を結ぶことになったきっかけの苦々しい事件を病院のベッドで回想していきます。
冬季限定ボンボンショコラ事件は感想をまとめているので、気になる人はこちらもチェックしてみてください。
「小市民シリーズ」の読む順番とあらすじのまとめ
米沢穂信の「小市民シリーズ」の読む順番とあらすじについては以上になります。
小市民シリーズを読むなら、発売日順で読むのがオススメです。
小市民シリーズはコミカルな探偵物語で面白い作品です。
全部で6作で完結もしているので、集めやすく、最後まで読むことができます。
小市民シリーズに興味がある人は、オススメの作品なので、ぜひ読んでみてくださいね。